証券口座の開設にあたって必要なもの

2025-10-14

株式投資

今年(2025年)は「辰巳天井」の相場格言のとおり上げ調子が続いています。10月には自民党の高市新総裁誕生で急騰し日経平均株価は史上最高値をつけました。(その後、公明党の連立離脱のニュースで急落していますが)
そんな中、知人から株取引を始めたいという相談を受け、証券口座開設について簡単に整理してみようと思いました。
まずは、必要になるものを列記します。
なお、ここでは、証券会社はネット証券とします。そして売買はスマホで行うとします。

(ネット)証券口座の開設にあたり必要なこと・必要なもの

(0) 目的
(1) 銀行口座と届出印
(2) 初期資金
(3) スマホ(取引アプリの対応確認必要)
(4) メールアドレス
(5) 本人確認書類=マイナンバーカード
(6) ログインパスワード(その場でもいいけど)
(7) 取引パスワード(その場でもいいけど)
(8) スマホのアプリ登録時の認証コード
(PhotoACのフリー画像 (作者:craftbeermania)
以下、それぞれについて補足します。

(0) 目的

そもそも、なぜ株取引をするのか。その目的が明確であることが必要です。
現役引退後(老後)にむけての貯蓄なのか。時代に応じた金融リテラシー向上のための実践投資なのか。生活の余剰資金をより増やしてより豊かに生活するためなのか。すでに応援したい会社があってその会社の株を持つことで具体的に応援しその会社の成長の一端を共有するためなのか。
目的が明確であれば、持っている資金のいくらを株投資に回すかの判断ができます。

なんとなく周りが始めるので自分も始めてみようと思った。
という動機でもいいと思いますが、
それでも、ある程度の時間を使って積極的に株〝投資〟をするのか。とりあえず定期預金の代わりと思って〝投資〟というものを始めてみるのか。自分の(投資に対する)姿勢とゴール(目標・目的)を決めておくことは必要です。

目的(目標)は、投資を始めたあとから変わってくるかもしれません。思ったより利益が出た。あるいは、思っていたより自分にあっていて面白い。あるいは、思っていたほど儲けが出ない。損するだけなので嫌になった。…など、始めてからわかることもいろいろとあると思います。そのときに、始めたときの目的を見直すことができるようにしておくと続けるにせよ止めるにせよ冷静に判断できると思います。

個人的には、稼いでやろうと積極的に株取引を始めることはお勧めしません。株取引はリスクを伴います。上がる(儲かる)ときもあれば下がる(損する)ときもあります。ギャンブルのように設けることばかりを考えてやるものではありません。

※もちろん、損をするために株取引をする人はいないはずです。資金(お金)と投じて利益を得ようと思っている人ばかりです。ただ、株取引〝投資〟は短期間に何倍もお金を増やすものではないということです。

冒頭、長くなりましたが、目的をもって始めることは大事だと考えます。
実際に証券口座を開く前に考えておくことという意味で項番0でこの項を設けました。

(1) 銀行口座と届出印

株取引を行うには証券会社に投資資金を入れる必要があります。そのための入金元となる銀行口座を証券口座に登録する必要があります。
この銀行口座は投資専用に用意する必要はありません。生活資金を入れている普段使いの口座でも構いません。生活資金と投資資金を別の口座に分けるほうが管理しやすい人は投資用に新しく銀行口座を開いてもいいでしょう。その場合は、開設する証券会社とが推奨(提携)する銀行がよいでしょう。(○○ポイントが貯まるなどの特典があったりします)

銀行名、支店番号、口座番号の情報が必要です。ネットでの口座開設では届出印は使わないかもしれませんが、後日書類での提出が必要なことを考えて用意していくほうがよいでしょう。

(2) 初期資金

銀行口座にお金が無ければ投資は始められません。少なくとも最初に証券口座に入れる金額は銀行口座に用意しておく必要があります。
いくらくらい必要かは (0)項で明確にした「目的」によります。
「とりあえず金融リテラシーを身につけるための実戦投資」であれば、株価3000円~5000円ほどの銘柄を100株買える資金として50万円程度が目安になるでしょうか。
(通常の株取引は100株単位で行います、ただ「単元未満株」取引というものもありこの取引方法であれば1株単位で取引できます。この場合5万円の資金で1000円程度の銘柄なら50銘柄ほどを売買できますので実践学習目的なら十分と言えます。…もちろん1000円の銘柄の株が50円上がっても利益は50円ですから利益も損失も「学習」の範囲で済みます)

(3) スマホ(取引アプリの対応確認必要)

ネット証券で(手軽に・どこでも)株取引をするにはスマホが便利です。
ただし、証券会社の取引アプリが対応するOSのバージョンがスマホの条件になります。
およそ3世代程度前のスマホなら対応していると思いますが、数年後には機種変更が必要になるかもしれません。
最新のスマホである必要はありませんが、証券口座開設の前にスマホのOSのバージョンの確認と取引アプリの対応を確認しておくことが必要です。

(4) メールアドレス

ネット証券では証券会社との連絡手段はメールになります。
普段使っているメルアドでもいいです。株取引専用に新しくアドレスを作っても構いません。
なりすましログインが大きな問題になってから証券会社のサイトや取引アプリのログインの際にメールで一時認証コードを送るようになるなどのセキュリティ対策が施されるようになりました。
よって。スマホで受信できるメルアドを使うことが必要です。
ヤフーメールやGメールを使う場合はスマホのメールアプリにそのアドレスを登録して受信できるようにしておきます。

個人的には、専用アドレスは幼児しなくてもよいと思います。すでに銀行向けやクレジットカード用などのアドレスを使い分けている人はそれらのアドレスを使うのがよいと思います。
アドレスの変更は口座開設後にもネットで(スマホから)できますので口座開設のときは普段使いのアドレスで手続きしてその後変更するというやり方もできます。

(5) 本人確認書類=マイナンバーカード

本人確認書類はマイナンバーカードを持っていればそれを使うのが便利です。運転免許証やパスポートや住民票の写しなどを複数使う方法もあるようですが、口座開設後にマイナンバーの届け出を要求されることになりますので最初からマイナンバーカードを使うほうが手間が少なくて済みます。
なお、マイナンバーカードを持っていなくてもマイナンバーの通知カード(紙のカード)を使うこともできます。

(6) ログインパスワード(その場でもいいけど)

開設する証券口座のログインの際に使用するパスワード登録が必要になります。
口座開設の画面で入力要求されたときにその場で考えてもよいのですが、ほかで使っているパスワードと同じものを登録することは安全面でリスクが生じますので、どんなパスワードを使うかをあらかじめ(おおよそ)決めておくことをお勧めします。
【重要】他で使っているパスワードの使い回しは避けましょう!
パスワードは「○文字以上」や「英字のほかに数字・記号を必ず使う」などの制約が設けられていますので、それを考慮したある程度の未時数のパスワードを考えておきます。
記号は"%"は使えるが"#"は使えないなどの制限があることもあります。あらかじめ用意していたパスワードで使えない文字がある場合はその場で変更すればよいでしょう。

(7) 取引パスワード(その場でもいいけど)

ログインパスワードのほかに株の売買取引の際に使用するパスワードの登録も必要になります。このパスワードは「取引パスワード」などと呼ばれます。(証券会社によっては呼び方が違うこともあります)
取引パスワードは実際に投資資金を動かすときに使う重要なパスワードです。
反面、株を買いたい、売りたいときに取引パスワードの入力に時間がかかると無駄に焦ってしまうことになります。目安としては数字8文字と記号1文字と英字1文字程度がよいのではないでしょうか。だたし、「19881225#a」のような誕生日などを使うことは避けます。
数字や文字の並びが比較的わかりやすくても推測できるようなパスワードは危険です。
誕生日や住所番地や車のナンバーなどはネット上に漏れやすい番号です。これらを安易に使わないことは大事なことです。
ログインパスワードと同様に取引パスワードもあらかじめ考えておいた文字が使えないなどの場合はその場で変更すればよいでしょう。
【重要】誕生日などの他人が推測しやすい番号は使わないようにしましょう!

(8) スマホのアプリ登録時の認証コード

スマホで株取引をするときには証券会社の取引アプリをインストールする必要があります。また、最近のなりすましによる不正取引の対策として認証アプリのインストールが必要な証券会社もあります。
それらのアプリをスマホにインストールするときにスマホの認証コードの入力が必要になります。
アプリのインストールの確認(認証)は顔認証などでできるようになっているのでコードの入力は不要かもしれませんが、iPhoneなどではappleIDのパスワード入力が必要になることもありますので必要になったときに入力できるように準備しておくことをお勧めします。
もちろん、暗記している人は必要ありません。
パスワードや認証コードはできる限りメモに書かないようにすることが重要ですし、備忘として書き記しても厳重に管理することが重要です。

まとめ

証券会社のサイトで口座開設の案内を見ると「4ステップで完了」「最短翌日から取引可能」などのように、とても簡単に株取引を始められるように紹介されています。しかし、実際にはあらかじめ用意しておかなければ手続き(口座開設の登録)に手間取ることにもなり、証券会社のサイトの説明通りにはスムーズに進まないこともあります。
それでも、ネット証券会社ができ手数料も安くなりスマホが高性能になって、株取引が誰でもどこでもできるようになりました。(昭和の時代とは大違い (^_^) )
ただ、株取引による資産運用は定期預金とは違って〝減る〟(下がる)というリスクを伴うものです。(この点は昭和の時代と変わりません (^_^) )
口座開設ができても重要なのは、どの会社の株をどのタイミングで買うか、個別の株よりも投資信託やETFなどのリスク分散ができるものを選ぶか、といった実際の売買です。
SNSでは、「儲けました♡」「損切りします。さようなら」といった書き込みを目にしますが、その人たちは別世界の人と思って、地味に始めるくらいがちょうどいいと私は思います。
このあたりの考え方は人それぞれでしょうし、私の考え方もこのブログに書いていこうと思っています。

知人からの(ネット)相談をきっかけに証券の口座開設で必要になることをまとめてみました。
最近は、なりすましによる不正取引の問題を受けて取引時の本人確認(認証)の方法が強化されています。また、証券会社によって手順や必要なものが多少違います。
そのため、ここで整理した以外にも必要になるものがあるかもしれません。
その場合はご容赦いただきたいと思います。

無事に口座開設ができて、資産運用が(目的にあった形に)うまくできればればいいですね。
いろいろ情報を集めて(それなりに)勉強して何度か(小さな)失敗もして、株をはじめてよかったと思えるように、(肩肘張らずに)頑張ってください。


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ようこそ「かえではカエルの手って知らなかった」 ブログへ    2020年8月に開設したこのブログ、6年目に突入しました。 前々回はアメリカ大統領の関税発言で株価が急落したことを書いていましたが、それも5月の半ばには元の水準まで戻り、7月には日経平均株価も4万円まで回復しました。...

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