日経平均株価が絶好調である。
9月の初めに朝の経済ニュース番組で、あるアナリストが9月は月間騰落率で下げる傾向の月だと解説していた。
8月の日経平均株価は40000円から7月につけた史上最高値を更新し43800円まで上昇した。その後月末には42700円まで下げたがそれでも7月の最高値水準であった。
その状況で9月は、5月~8月の4か月間の上昇の勢いが継続するか下げに反転するかを見ていく月となる。そんなときにテレビ番組ではグラフを示して9月は下がる月だという。
さて、
どうなったかというと…
上昇継続である。
石破総理退陣により日経平均株価は上昇し、自民党総裁選のニュースが流れるたびに上昇した。月末こそ少し下げたが、9月30日の終値は44932円となった。
アナリストが話していた「9月は下がる」という話は「はずれ」であった。
(PhotoACのフリー画像 (作者:craftbeermania))
日経平均株価の季節性
アナリストがテレビ番組で話していた「9月は下がる」という話を検索してみたところこちらの記事を見つけた。
日経平均株価の季節性(三井住友DSアセットマネジメント)
2019年の記事ではあるが、ここに掲載されているグラフは「1959年から2018年までの過去60年間のデータを用いて月間騰落率の平均値を算出」とある。
テレビでアナリストが示していたグラフは10年平均のものだったと思うが、ネットを検索しても見つからない。そこで、月足データ10年分をExcelに取り込んで9月分を絞り込み騰落率を計算してみた。(下表)
(2015年~2024年の月足データをもとにExcelで作成)
2015年から2024年の10年間の9月の騰落率の平均は▲0.2%になる。
たしかに騰落率の平均はマイナスである。
しかし、下がる傾向がある月かというと、10年間のうち下げたのは5年だけ。残り5年は上げている。
要は、テレビ番組の情報は参考にできても「そのまま信じてはいけない」ということである。
本日の日経平均株価は…
ちなみにこのページを書いている間も日経平均株価は上昇している。
先ほど終了した本日の日経平均株価の終値は、前日比2175円高の47944円。史上最高値更新である。
先週末の史上初の女性総裁となった高市氏の就任を受けての週明けの日本市場は、大きく上昇した。それほど期待が大きいのか、ご祝儀なのか、明日以降もこの勢いは続くのか、それとも急落するのか、
長い目で見るなら落ち着くまで様子を見るのがいいのかもしれない。


