株価チャートを〝スプレッドシート〟を使って7ステップで作る

Googleが提供する表計算ツール〝スプレッドシート〟は、ブラウザから利用でき多彩なグラフも簡単な操作で作成できる便利なツールです。
このGoogleスプレッドシートのグラフ機能を使って株価チャートを作成する方法(手順)を7つのステップでまとめました。

Step-0 用意するもの

・Googleスプレッドシート
パソコンにChromeブラウザをインストールしていてGoogleアカウントでログインしていれば、画面右上の〝Googleアプリ〟アイコンをクリックして〝スプレッドシート〟を起動できます。 
(タブレットなどからの利用方法についてはここでは割愛します) 
・株価データ
日ごと、週ごとあるいは分ごとの株価の始値、高値、安値、終値の金額データ。 
株式情報サイト「株探」などには日経平均や上場企業の株価が時系列情報として表形式で掲載されています。 
ちなみに、私はManexの〝マネックストレーダー〟の〝CSVデータ出力〟の機能を使って株価データを使っています。

では、〝スプレッドシート〟を起動して株価チャート(ローソク足のグラフ)を作成していきます。
(↓スプレッドシートで新規のシートを選択した直後の画面)  
なお、以下では 日経平均先物(日中取引時間帯)の5分ごとのデータを使用しています。
日次の株価データでも作り方は同様です。

Step-1 シートに株価データの表を作る

1行目にA列から順に「時間」「高値」「始値」「終値」「安値」と見出しを記入します。
(「時間」は日次データなどを使う場合は「日付」のほうが適切です)
2行目以降に株価データを記入します。
株価データの記入はクリップボードを利用して〝コピペ〟して貼り付けると簡単ですが、株価のデータの並びが異なる場合がありますのでその場合は一旦F列より右に貼り付けて1列づつ対応する列に貼り付けなおすなどの工夫が必要です。
もちろん、A列からE列にまとめて貼り付けてから列を入れ替える方法でもOKです。
(上述の「株探」サイトの時系列情報では「始値」「高値」「安値」「終値」の順になっていますので、列順の入れ替えが必要です)

(↓株価データを記入した直後の画面)  

Step-2 グラフを作成する

メニューバー「挿入」から「グラフ」を選択します。
カーソル位置をセルA1にしておくと自動でデータ範囲が設定されます。
データ範囲を選択してからメニューで「グラフ」を選択してもOKです。

(↓メニューから「グラフ」を選択する)  

Step-3 グラフの種類を〝ローソク足チャート〟に変更する

作成されるグラフは〝折れ線フラフ〟になります。
そこで、画面の右側に表示される〝グラフエディタ〟の「グラフの種類」から〝ローソク足チャート〟を選択します。

(↓「グラフの種類」のリストボックスを開いて…)  
(↓「ローソク足チャート」を選択)  

Step-4 X軸の集計チェックボックスをオンにする

グラフの種類を〝ローソク足チャート〟に変更すると時間の項目に「無効な種類が含まれています」とエラーメッセージの表示がされます。
「集計」のチェックボックスをチェックすると解消します。
ローソク足チャートはX軸が時間や日付などの計算可能な項目が使えない仕様となっているようです。これを回避する方法として〝集計〟指定するか〝テキスト〟項目に変更する方法があります。
よって、A列を「表示形式」を「書式なしテキスト」に指定(変更)することでもエラーメッセージを解消することができます。
(↓赤字のメッセージが表示されている)  
(↓集計のチェックをオンにするとグラフが表示される)  

Step-5 縦軸のスケールを調整する

表示されているグラフは縦軸が0から始まっているため描画されているグラフが枠の上のほうに貼り付いたようになっています。
縦軸を調整して数値の変化が見えるようにします。
〝グラフエディタ〟の表示を「カスタマイズ」に切り替えて、縦軸の最小値と最大値の内容を適切な値に指定します。
最小値には、安値の列の最小値より小さい区切りのよい値を指定するとよいでしょう。
最大値も同様に、高値の列の最大値より大きい区切りのよい値に指定するとよいでしょう。
(↓〝グラフエディタ〟を「カスタマイズ」表示に切り替える)  
(↓縦軸の最小値と最大値を適切に指定する) 

Step-6 データの並び順を変更する

グラフの横軸目盛りを見ると時間が15時から9時の順序になっています。
これは株価データが上から下に向かって15時から9時の順になっているためです。
横軸の表示順序を逆にすることでグラフデータの並び順を9時から15時になるようにします。
〝グラフエディタ〟の「カスタマイズ」の「横軸」の「軸ラベルの順序を逆にする」のチェックボックスをチェックします。
(↓軸ラベルの順序を逆に指定するとグラフのデータが時間順に並ぶ) 

Step-7 グラフタイトルなどを整える

グラフ上部のタイトルが「高値、始値、終値、安値」となっています。これを変更します。
〝グラフエディタ〟の「カスタマイズ」の「グラフと軸のタイトル」の「タイトルテキスト」の内容を変更します。
「株価チャート ○○○」のような内容にするとよいでしょう。
(↓グラフのタイトルを整えてグラフ作成は終了です) 

Step-8 スプレッドシート名を変更する

画面上部の緑色のアイコンの右に「無題のスプレッドシート」の表示があります。これは、新規に作成したスプレッドシートに自動で付けられた名前です。これを適当な名前に変更します。
マウスで「無題のスプレッドシート」の表示をクリックすると入力できる状態になりますので、適切な名前を入力します。10文字程度で判別しやすい名前にするとスプレッドシートの最初の画面でタイル表示されたときにわかりやすいのでおすすめです。

画面上部の緑色のアイコンをクリックすればスプレッドシートのホーム画面に戻ります。
これで、株価チャート(ローソク足チャート)の作成は終了です。
グラフの色や軸やタイトルの文字の大きさやグラフの位置など好みの調整は必要と思いますが、〝お好み〟ですのでいろいろと試したり調べたりして調整してみてください。新しい発見があるとなんだかうれしいものです。

まとめ

Googleが提供する〝スプレッドシート〟は無料でありながらかなりのことができます。ここで説明したようなグラフの作成はパソコンから行う必要があります(※1)が、作成してしまえば、参照したりデータ内容を変更したりすることは、スマホやタブレットからでもできます(※2)
私は、銀行や証券会社などの月ごとの残額を積み上げグラフにしたものをパソコンで作って、スマホで月末に確認した残高を入力し総額の推移を見られるようにしていました(※3)
Excelなどを使えばより複雑なこともできると思いますが、〝スプレッドシート〟はスマホでもタブレットでもパソコンでも同じグラフやデータを見ることができるという便利さがあります。

(※1) スマホやタブレットでもグラフ作成ができるかは十分な確認ができていません。
できるようになっているかもしれません。
(※2) スマホやタブレットではスプレッドシートのアプリのインストールが必要です。
グーグルドライブのアプリでも使えたかもしれません。 
また、グーグルのアカウント登録は必要です。
(※3) 個人の資産額などをグーグルなどクラウドに保存することはあまりお勧めしません。
パスワードの漏洩やアカウントのなりすましなどのリスクを考えれば正確な情報を保存することは避けるのが無難とも言えます。 
私は億万長者ではないのでこれくらいの情報が誰かに漏れたとしても大きな問題にはならないと判断してグラフを作成して使っていました。 
パスワード管理をしっかり行っていれば簡単に情報は洩れないと考えています。 
その点では、私がGoogleを信用していると言えます。

興味があれば、ここの内容を参考にしていろいろ試してみてください。


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